リン酸処理って何のためにするの?工程と消泡剤の役割


リン酸処理のメリット

リン酸処理とは金属製品の表面を滑らかにするための処理法です。金属の表面に被膜を作って錆や腐敗を防ぎます。この処理に使われるのはリン酸イオンと金属イオンの溶液です。二つの溶液を金属の表面に塗ると2つの溶液が化学反応を起こして薄い皮膜をつくるのです。この皮膜は金属表面に強く密着します。リン酸塩処理方法にはいろいろなものがありますが、鉄以外の金属に行われているのがリン酸亜鉛処理です。

リン酸亜鉛処理は亜鉛系やアルミ系の金属にも適用できます。多くの場合リン酸処理は金属塗装の前処理として塗装下地にされます。リン酸塩処理された上に塗装を施すことにより塗装剤が金属に強く密着して塗装としての品質が大きく向上します。また、リン酸処理は金属面を滑らかにするので、機械工作の際の摩擦が小さくなります。工作時のこすれによるダメージを少なくする効果があるのです。ほとんどのリン酸塩処理は処理温度が60度以下なので処理の際に金属に負荷をかけることもありません。

リン酸処理工程と消泡剤の目的

リン酸処理工程は金属表面の洗浄から始まります。洗浄後は洗浄剤をすすぎリン酸塩剤を塗ります。その後、水洗い、乾燥で基本的な工程は終了です。中でも金属表面の洗浄は非常に重要です。ここが不完全だと、後のリン酸塩塗布工程も不完全になり結果的に品質の良くないリン酸処理となってしまいます。金属表面の洗浄剤はアルカリや酸ですがこれらの洗浄剤は金属表面に泡を残すことがあるのです。そのため、リン酸塩塗布工程の前に泡を消す処理が必要になります。消泡剤にはシリコン系、界面活性剤、ポリエーテル、高級アルコールなどがあり、リン酸塩処理によく使われるのは界面活性剤です。

リン酸処理は鋼をリン酸塩皮膜で腐食から守るための表面加工技術です。加えて鋼表面の塗装がはがれるのを防ぎ、傷がついても錆を広げない役割も果たしています。